このアジアの片隅で…「6」
Japan Festival 2014
2月7日(金)から11日(月)まで、JETROが主催する標記のイベントが、ヤンゴン市内のタマドホールで開催された。ミャンマーに進出している、もしくはしようとしている日系企業を支援、応援する催しで、200社以上の企業が出展、会場は連日エアコンが効かないほど多くの人で賑わった。主催発表によると4日間で約4万人近くの来場があったらしい。大手自動車や家電メーカーが多数参加する中、我々新参者の弱小企業も出展させてもらった。
お陰様で、新しい業種、ジャンルの方々と商談が出来たが、ここでは仕事の話は別にして、4日間、毎日同じ場所にブースを構えていたので、大勢の日本人、ミャンマー人の方々と知り合えたことが、正直嬉しかったし、成果だとも思う。また、日本語の上手なミャンマー人が多いのにもビックリした。まあジャパン・フェスティバルだから当然かもしれないが・・・。お客さんや出展者の皆さんと、ゴルフ談義やミャンマー産のおいしいワインの銘柄は・・・お隣りのブースはミャンマーでプリクラとネールアートを売り込もうという会社 だったりして、とにかく、あっという間の楽しい4日間でした。
このアジアの片隅で…「7」
ヤンゴンの道路事情
ミャンマーの車は右側通行にも関わらず、車両は右ハンドルの日本の中古車が7〜8割を占めているので、当然助手席は対面する車近くになる。スピードが出ていると、対面車に近い分「ヒヤッ」とすることがあるが、実際に自動車事故も多いようで、政府では近い将来、道路の通行方向を変えるか、ハンドルの位置を左に変えた車両のみ通行を認める・・・みたいな議論があると聞いたことがある。
もし本当に実施したら、どっちを変更するにしても大混乱は必至だろう。それにしても日本の中古車、商業車が、そのまま塗装も変えずに輸入されているので、XX株式会社やXX商店はもちろん、中には写真左上のようなタクシーまで、そのままの状態で営業しているから驚きだ。ミャンマーでの日本製品の評判は悪くないので、これも高品質の証なのか、いや、単に塗装代をケチっているだけだろう。何気なく、ぼーと眺めていると、日本にいるような錯覚に襲われることもある。
このアジアの片隅で…「8」
移動式遊園地その1:メリーゴーランド
この面白さは実際に見ないと、なかなか伝わらないかもしれないが、まずはヤンゴンのチャイナタウンの夜店で見た移動式遊園地のメリーゴーランド。
一見すると、少しくたびれてはいるが、普通とあまり変わらない小さな子供を対象にした、このメリーゴーランド、結構な人気のようで順番待ちの列が出来ている。しかし、このメリーゴーランド、実は電気で回るのではなく、係員が引っ張って回す手動式。メリーゴーランドの天井部分には、数本太い紐がぶら下がっており、若者2〜3人がその中に入り、一斉に走りながらその紐を引っ張る。するとメリーゴーランドは徐々に加速しながら、3周も引っ張れば、かなりのスピードになる。その後は自力で5、6周は勢いよく回り続け、徐々に速度が落ちて最後は自然に止まる。今までいろんな国で、移動遊園地を何度も見たが、手動式のメリーゴーランドは初めて。でもこれで驚いてはいけない。その先の路地を入ったところには、もっと凄いものがあった。<続く>
このアジアの片隅で…「9」
移動式遊園地その2:観覧車
移動式遊園地、メリーゴーランドの続き。
その先の路地を入ったところに、高さ10メートル以上ある電飾で飾られた大きな観覧車があった。もしかしたら、この観覧車も・・・。と思って見ていたら、なんとこれも予想通りの手動式。観覧席がお客で一杯になると、7、8名若者が観覧車の上部によじ上り、一斉に回転する方向の座席の下や周辺にぶら下がる。すると観覧車は勢いをつけて回りだす。地面すれすれの手前で全員が軽業師のように素早く飛び降りる。これは先ほどのメリーゴーランドより、かなりの技術が要りそうだ。下手をすれば間に挟まったり、座席にぶつかったりしそうで、見ているほうがハラハラする。
ミャンマーはいくら電力事情が悪いとは言え、観覧車まで手動式なのには参った。ちなみに電飾は発電機の電気。日頃娯楽らしい娯楽が無いこともあり、多くのカップルや家族が並んでいたのも印象的だった。
このアジアの片隅で…「10」
入れ墨・タトゥーの夜店
チャイナタウンの夜店の一角に、入れ墨の出店があった。覗いて見ると、これはアセアンのリゾートによくあるような入れ墨シールや、数週間は落ちない特殊なインクを面相筆で丁寧に描く”入れ墨風”のものではなく、歯医者で使うような特殊な小型ドリルで肌の表面を傷つけ、インクを擦り込んでいくまさに本物の入れ墨。裏通りではなく表通りで、まさにトウモロコシを売っている横の店で、堂々と商売をしている。もちろん営業的にも何の問題もないのだろう。入れ墨というとヘビーに聞こえるので、欧米風にタトゥーと呼ぶことにしょう。
タトゥーがネガティブな意味を持つのは何も日本だけではなく、マレーシアでもそうだった。しかし、今ここにいる彼らにとってのタトゥーは、間違いなくファッションの一部のようだ。私が覗いた時も一人の若者が、右腕のかなり広い範囲にタトゥーを入れており、周りの人も興味深そうにその様子を見守っている。見ているだけで痛そうだが、彼(本人)はタバコを吹かしながら余裕の表情。夜店で堂々と本物のタトゥーの出店があるのは多分、ミャンマーぐらいではないだろうか。